現場。なぜか水槽でしきられている

前日夜での出来事。羊角島ホテルの1Fのビアガーデン兼喫茶店で僕らは集まっていた。 たわいもない話しからちょっとばかり北朝鮮について突っ込んだ話しになった頃”トヨ企画”さんがいらっしゃった。どうも近くの高麗ホテルに知り合いがいたので会いにいっていたらしい。ところがそのタクシーにはリさんが一緒・・・
その後、そのときに夜の平壌駅に人がたくさんいたという話しだったので、以前本で読んだ平壌は夜にならないと列車がこないという話しをしていたときに、、
「楽しそうですね」
あーびっくりした。後ろから李さんが来ていたのだ。急にお通夜のようになってしまった・・・
まあ、穿ち過ぎなのかもしれないですけど集団のいるところには必ず監視の目があるというのは本当か？？？

朝すぐにチェックアウト、すぐに飛行機にのりこんで帰国・・・のはずが飛行機の出発が２時間遅れるとのこと。事情は後にわかるのであるが、そのときはまあ、１箇所見るところが増えたので大喜び。
やってきたのは祖国解放戦争勝利記念塔です。朝鮮戦争”勝利”４０周年を迎え１９９３年に建設されたということです。入り口には戦争の開始の1950と収束した1953が刻まれております。左から2つ目の中心にあるのは勝利像。やはりここも大分広いです。広いからということではないでしょうが朝からたくさんのお掃除スタッフと結婚式の写真を撮っている方がいました。
ここでツアーの何人かのメンバーが李さんと大分話しこんでいたので僕らは周りの写真を撮っておりました。それにしてもこの彫刻みんな気張ってるなあ。

僕も含めてトイレが我慢できなくなって、どこでもいいからということで止めてもらったのがここ、経済区だそうです（ハングル読めないから分からない）外では軍隊が演習やってました。
トイレ借りただけなのでかなり”素”の市民生活がここにはあったような気がします。入り口の左手ではアイスやご飯の屋台と思われるようなお店がありました。

ついに北朝鮮とはお別れです。ここまでパスポートを預けていたのですが、ようやく返されました。ちなみにビザは押されておりません（いろいろ気を使っているのでしょう）ちなみに北京経由の場合はスタンプそのものはパスポート以外のどこかに押してもらうことも可能なのだそうですが、我々はチャーターでの団体なのでそれも必要ないということでビザはもらえませんでした。
行きは全日空の転用だったのですが、ここで初めてAIR　KORYOのエアチケットをいただきました。英語もないので自分のものなのかもさっぱりわからん。

この後空港へもう少し念入りに税関などのチェックがあるかと思いましたが結構普通に通れました。階段で2Fに上がってついにここで案内員、ガイドの李さんと金さんとはお別れです。そのほかの人には普通に握手していたのに李さんは僕とだけ力強い握手、なんというか・・健闘を称えあったというか。ちなみに僕は職業も李さんから聞かれました。素直に答えたんですけど、多分マスコミ関係者だと思ったんだろうな。
入国管理を通った後、みんな放心状態になっていました。これまでの5日間の緊張感が並大抵ではなかったということなんでしょう。
飛行機になる段になって行きも思ったのですが、こんなに近いのになんで車にわざわざ乗せるんだろうか？？

帰りは行きと違う機体でした。
あ、先ほど書き忘れた12時に出発が変更になった理由ですが、あるツアーが地方にいたまま天候不良で平壌に戻れなくなってしまったそうです。それでぎりぎりまで待ったそうなのですが、結局断念。パクさんいわく「多分最低水曜日までは日本に帰れないですね、北京かウラジオストック経由か分かりませんが」　くわばらくわばら・・・
それで席が結構空いたので何人かが空いているファーストクラスに移動しました。ちくしょう、こっちも負けずに席を倒してリラックスじゃ！（写真左）

せっかくなので最後の機内食とスチュワーデス様の写真を載せておきます。もうみんなストレスから開放されて大騒ぎ状態。帰りは偏西風の関係で2時間かからないで名古屋に到着しました。逆にいうとそんな近いんですね、北朝鮮・・・

ちなみに、このチャーター機はたったの1時間の滞在で即刻北朝鮮に帰国。スチュワーデスは日本の地を1歩も踏むことなく、日本の景色をまったく見ることなくそのまま平壌に戻っていくのでした。

文明って、自由ってこんなにすばらしいのね・・・5日間は浦島体験だった・・・
最後に気にしたのが税関。ツアーメンバーの中にはどう考えても酒やタバコが許容量を越えているのもいるし、北朝鮮といったらどんなチェックを受けるのやら・・・
「どちらからお帰りですか？」
「北朝鮮です・・」
「あ、そうですか、結構ですよ」
・・え？　みんなそんな感じだったようです。ちょっと拍子抜け。

これでようやく北朝鮮旅行もおしまい。お疲れ様でした！

名古屋空港帰国出口にて

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